<   2013年 10月 ( 3 )   > この月の画像一覧

途絶の果て

母方の祖母が亡くなった。87才。
頭の中の毛細血管がぷつぷつ切れていくそうで、もう長い間ずっと病院にいた。
最初の頃は、あれとこれを間違えた的なエピソードを間々聞いたものだが、次第にそういう話もなくなって、いつの頃からか、ぼくとしては、まるで最初からいないかのような感じになっていた。おかげで気が楽だった。
いわゆるボケ状態だったことは間違ないく、浮き沈みしながら、全体として沈下して行ったのだろう。
娘の半年の誕生日、目を覚まさなくなった。
その長い時間を祖父と母とその他の親類たちが別れのために使ったのであれば、ぼくが言うべきことは何もない。葬儀の際の母が驚くほど普通というか元気そうで安心した。

この先、89歳の祖父が何を心の張りにしていくのか、場の関心はそちらの方に向いていた。生きている人間に関心が向かうのは、いいことだと思う。

もう何十年ぶりかのように遺影で見た祖母が、タイのブッサバ先生に重なって見えて仕方なかった。ブッサバ先生がうっとうしくも滋味深かったのは本人のお人柄によるところばかりではなかったのかもしれない。
ブッサバ先生はタイの伝説的女傑スラナリーの像によく似ている。
遠州の半分やくざみたいな傑物である恒太郎じいさんに60年も連れ添ったきみ子ばあさんもやはり勇ましい女傑だったんだろう。

どちらかというと口数が少なく、一歩引いて私を陰で支えてくれる妻でした。自分の思うままに突き進んでしまいがちな私をつねに心配し、優しい言葉をかけては気遣ってくれたものです。
なかでも「承知して騙されなさいよ」と、ことあるごとに私を諭してくれた妻の言葉が今でも心の中でしっかりと生き続けています。どんなことも寛容な気持ちで受け止められる広い心の人間になることが、人生においていかに大切なことかを妻の言葉を思い出すたびに感じさせられます。いつもさりげなく私の背中をぽんと押してくれた妻の存在は、思っていた以上に私にとっては温かく大きなものだったのだと今さらながらに実感します。
穏やかな表情で、にっこりと話しかけてくれた妻の笑顔が、まるで昨日のことのように鮮やかに浮かんできます。


祖父はおそらく正座してこの文章を書いた。
晩年の小川国夫の味わいを思わせるすばらしい文章だと思う。
きっと何度も草稿を重ねたに違いない。
一連の作業の間、89歳の胸にはいったい何が去来していただろう。
完全に想像を絶する。
先人たちはいつも途絶の果てで憩っている。
[PR]
by fdvegi | 2013-10-30 00:30 | 京都在住 | Comments(0)

陸上編

ボルダリングは何となく悲しい怨恨だけ残して終わってしまったなぁ。
何の怨恨だったか。
思えばあれがアメリカの夢から醒めていった推移、ゆっくりとした瞬間だったのかもしれない。

それはそうと、今はジョギング。
2013年9月28日に8kmを39分14秒、つまり1キロあたり4分54秒で走った記録。
c0072352_23443713.png


次にこれが、2013年10月14日に11kmを1時間11分19秒、つまり1キロあたり6分11秒で走った記録。
c0072352_23443252.png


どちらもジョギングの記録としては微妙ながら、狸谷山へのひどい坂道を登り切っていることは明記しておきたい。
かつ、11kmの方は、狸谷山の健康250階段すら突き抜けて、その上の京都トレイルを走っている。

雲母坂、曼珠院、鷺の森神社という、平成16年4月からの最初期一人暮らしの頃の憧れというか、当時の自転車で走りながら脅威とおののきと憧れを抱いた道をたどっている。

これに加えて、11kmルートでは、平成24年10月からの高野暮らしで心を寄せた狸谷山と、ちょっと恐ろしいような気持ちになっていた、親鸞上人や比叡山の僧兵たちが日吉神社の神輿をいで都に強訴に押しかけたという元祖きらら坂を踏破し、かつ、最新版では、昔の一人暮らしの頃、自転車で迷い込んでいやはや恐ろしいと感じていた赤山禅院を経由した。

要は、ここで越えておくべきものをようやく走り終えたと感じている。
一通り終えた感じ。

この先は走りと記録に挑戦していきたい。
[PR]
by fdvegi | 2013-10-14 00:30 | 這い上がる | Comments(0)

ほむら立つ

喉の痛みというのは一度小さな火がついたら最後、燃え立つように痛みだすまでさほど時間を要さない。
まさに炎立つ。

火曜日の終業後に大急ぎで柴田クリニックに行って、3つの薬を処方してもらった。
・トラネキサム酸カプセル250mg「トーワ」
・ムコダイン錠500mg
・ロキソニン錠60mg
・キキョウ湯
イマイチ効かない。
たぶん、最低限の効能のある、悪い影響のでにく薬なんだろうなと予想してる。
特にトラネキ・・・はやまさんも効かないと言っていた。

翌水曜はノーベル警護のために無理やり仕事に行ったけど、どうもあまりにひどく見えたようで、途中で帰らせてくれた。
辛抱強く薬を飲んでごまかしごまかし過ごしたけれど、症状が、喉の痛みから、熱っぽさ+あふれる鼻水に推移した感じで、とにかくやっぱり眠れない。

翌朝、つまり今朝、声が出なかった。
仕事は休み、朝一番に東道医院に行って抗生物質を出してもらった。
・トミロン錠100
・ソランタール錠100mg
・ザイザル錠5mg

ようやく少しずつ効いてきた感じ。
[PR]
by fdvegi | 2013-10-10 00:30 | 京都在住 | Comments(0)