カテゴリ:本を読んでみた( 37 )

最終回 バンコクで読んでみた

帰国直前、バンコクで読んでみた。
前回が5月ということは、あれから約5カ月か。
長かったような、短かったような。
うまく感想が見い出せません。
明日が最終日だし。

もうちょっと早くタイやアジアについてまじめに勉強しておくべきだった。
ぼくはぜいたくな時間を過ごしたな。
無駄ほど気持ちのいいものはない。生きてるんだもの。
ぜいたくな時間を過ごした、2年2ヶ月、バンコクで、夫婦で。
これはきっとこの先大きな出来事になるだろう。

以下、バンコクで読んでみた。出張・旅先でも読んでみた。

 捨てる神より拾う鬼 縮尻鏡三郎
 浜町河岸の生き神様 縮尻鏡三郎
 日本の景観
 官僚川路聖謨の生涯
 大江戸観光
 花がたみ
 ダンス・ダンス・ダンス(上)(下)
 百日紅(上)(下)
 風の瞑想ヒマラヤ
 蒲田戦記 政官財暴との死闘2500日
 大学激動 転機の高等教育
 物書同心居眠り紋蔵
 眠れる美女
 羊をめぐる冒険(上)(下)
 69 シックスティナイン
 呪う天皇の暗号
 タイ 開発と民主主義
 タイ 中進国の模索
 おまえさん(上)(下)
 お尋者 物書同心居眠り紋蔵
 老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき

特別な時間が終わる。
そんな感じがする。

以上、バンコクで読んでみた。
さよならバンコク。
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by fdvegi | 2012-09-24 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

第2回バンコクで読んでみた

一年ぶりにバンコクで読んでみた。

この間、特に後半の多くを妻は日本で過ごし、ぼくはバンコクで2度の手術と入院をした。
仕事がやたらと忙しかったのか、それとも、そうでもない生活すら一人暮らしというだけで負担だったのか、ひそかに地味に断続的に心身のバランスを欠いている時間が多かった気がします。
そこをなんとか本にすがってやっていた、のかもしれない。第一回に比べて本の数が随分と増えました。

本にすがるようになっただけスウェーデンやアメリカにいた頃よりも成長したなとも、しみじみ思う。
あれはあれで若いうちにはいい経験だったけどね。

以下、ほぼ順番通りに読んでみた。出張・旅先でも読んでみた。

 朽ちていった命―被曝治療83日間の記録
 花を運ぶ妹
 海炭市叙景
 マシアス・ギリの失脚
 巡査の休日
 日本はじっこ自滅旅
 エトロフ発緊急電
 スリランカの悪魔祓い
 夜を急ぐ者よ
 東南アジア紀行(上)(下)
 母なる自然のおっぱい
 仮借なき明日
 すばらしい新世界
 利休にたずねよ
 心星ひとつ
 彼岸花
 文明の生態史観
 大学とは何か
 ネプチューンの迷宮
 累犯障害者
 インテリジェンスの賢者たち
 差別と日本人
 苦界浄土 わが水俣病
 照柿(上)(下)
 狂気と王権
 プルーストを読む―「失われた世界を求めて」の世界
 情報の文明学
 物乞う仏陀
 日本銀行の深層
 江戸の財政改革
 消費税のカラクリ
 成長のアジア 停滞のアジア
 ドイツの大学
 同和と銀行 三菱UFJ銀行の“汚れ役”の回顧録
 誰もかけなかったタブー 原発と山口組と芸能裏人脈編
 廃墟に乞う
 湾岸線に日は昇る
 火天の城
 今夜すべてのバーで
 そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります
 龍は眠る
 マークスの山(上)(下)
 神の棄てた裸体 イスラームの夜を歩く
 在日米軍司令部
 彼女がその名を知らない鳥たち
 妻たちの海外駐在
 被差別部落の青春
 猫鳴
 九月が永遠に続けば
 吉原花魁日記 光明に芽ぐむ日
 疾駆する夢(上)(下)
 白い手の残像
 風雲児(上)(下)
 タイの僧院にて
 夏天の虹
 当たるも八卦の墨色占い
 コインロッカー・ベイビーズ(上)(下)
 反・幸福論
 エロマンガ島の三人
 ねたあとに
 富子すきすき
 メナムの残照

暮らす土地・文化・状況、いわゆる環境というものが読書の感想にさえすこぶる影響を与えるんだということがこの間否応なく実感されました。
読書の感想に影響を与えるということは、ものの感じ方や考え方、自分そのものも変化してるんだろうな、一時的にでも。
それを成長と呼びたいほどは、ぼくも青くはなくなった。
が、刺激は刺激として確かに受容してるんだなーと、妙な実感みたいなものは湧きますね。

さぁ、今回も誰にも求められていないことを重々承知の上で「バンコクで読んでみた」大賞を考えてみましょう。

金「タイの僧院にて」青木保
銀「妻たちの海外駐在」ヒロコ・ムトー
銅「利休にたずねよ」山本兼一
次点「もの乞う仏陀」「神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く」石井光太

金賞は30年前のタイの寺での修行の話。師の偉大さに触れるたび身が震え、ピィの章では悪夢を見た。魂のお話ではなく形式の凄み。それは木や氷が音を立てて裂けるように、虚空にそれを聞くように、不意に入り込んでくる。2度読みたい。

銀賞、時代は違い環境も違うバブルなテンション。余分も多い。けれど一瞬一瞬の渇望の深さ、渇える心の描写はリアル。共有できないことの癒えなさが普遍すぎて辛く、けど逆にほっとする。基本的には楽しい本です。

銅賞、思わず母乳の話を思い出しました。母乳は要は血液っていう話。この本で利休がたてる茶は、まさに血。血のように濃く、母乳に近い。そんな無茶を口走らせる、すさまじい本。茶の湯ってすさまじいものなんですね。

次点、タイトルがいちいち秀逸。散漫ながら散漫になるのも分かる、そんなアジア。こういうことを書く人がいること自体が国の力量・底力だと思う。応援したい。

以上、バンコクで読んでみた。
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by fdvegi | 2012-05-11 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

バンコクで読んでみた

バンコクへ来て、そろそろ一年になろうとしています。早いですね。
過去、一年弱、一年と外国で過ごしたことがありますが、こんな短い時間で何が出来たんだろう。いや、何が出来るつもりでいたんだろう、とふとそんな風なことを考えたりします。
22分の1年と、32分の1年では、そりゃ濃度も違うというものですが。

バンコクには日本語の本を売っている本屋さんが何件もあり(高いけど)、古本屋さんも何件かあって、本当に重宝しています。
過去、外国にいる間は日本語の本は読まないと息巻いて、本当にギリギリまで耐えていた(結局読んだけど。村上春樹だったな)ことが嘘みたいに、今や古本屋の書棚に目を光らせる毎日です。
以下、順不同で読んでみた。出張・旅先でも読んでみた。

 竜馬が行く(5)(6)(7)
 最後の将軍―徳川慶喜
 さくら舞う 立場茶屋おりき
 警官の紋章
 女ひとり寿司
 恋忘れ草
 八朔の雪 みをつくし料理帖
 花散らしの雨 みをつくし料理帖
 食べる―七通の手紙
 夜にその名を呼べば
 警察庁から来た男
 ウルトラ・ダラー
 マイホームレス・チャイルド 下流社会の若者たち
 フィルム
 警官の血(上)(下)
 女番社長レナ
 警察庁情報官 シークレット・オフィサー
 精子戦争 性行動の謎を読み解く
 ベルリン飛行指令
 勝間さん、努力で幸せになれますか
 ストックホルムの密使(上)(下)
 笑う警官
 屈折率
 海よ島よ 歴史紀行
 思い雲 みをくし料理帖
 今朝の春 みをつくし料理帖
 ユニット
 行合橋 立場茶屋おりき
 駿女
 制服捜査
 代議士秘書 永田町、笑っちゃうけどホントの話
 晩鐘
 ウエザ・リポート 笑顔千両
 おはぐろとんぼ 江戸人情掘物語
 一応の推定
 平壌ハイ
 静かな大地
 小夜しぐれ みをつくし料理帖
 きみのためのバラ
 スティル・ライフ
 深川にゃんにゃん横町
 夏の葬列
 犬どもの栄光
 野村ノート
 彼らの流儀

古本屋さんには、やっぱりというべきか時代物が多いです。
あと、高杉良という人の企業小説というのかな。それにサスペンスですね。
自然、ぼくが読むのもそういう傾向に。
望郷の念、企業人としての側面、退屈しのぎ。
なるほど、とうならずにいられない在留日本人たちの心模様や如何。

さて、誰にも求められていないことを重々承知の上で、第一回「バンコクで読んでみた」大賞を考えてみましょう。
 金「食べる―七通の手紙」ドリアン・T・助川
 銀「きみのためのバラ」池澤夏樹  
 銅「精子戦争 性行動の謎を読み解く」R・ベイカー  
そして、
 次点「女ひとり寿司」湯山玲子

金賞は、その真摯さが痛々しいほど清々しい命の賛歌でした。ふざけた名前なんで敬遠していましたが、ドリアン助川って人はすごいですね。ぼくも北極か南極の氷でウィスキーを飲んだことがありますが、あんな風には思えなかった。

銀賞、先日の新聞記事で一気に(ぼくの中で)その名を上げた池澤夏樹。ミャンマー旅行中に3回読んでしまいました。9.11という歴史があった。そうだった。忘れてた。そして、3.11が来た。ビン・ラディンの死をバガンで知った。

銅賞、生きることは精緻にプログラミングされているんですな。後で読んだ「静かな大地」の鮭の遡上のシーンが重なってしかたなかったです。

次点、痛快な。あまりに痛快な。金賞の本を「今の日本」にモディファイして落とし込んだ感じといいますか。ぜひ金賞とあわせて読みたい。

以上、バンコクで読んでみた。
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by fdvegi | 2011-05-26 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

ウエザ

ここのところ宇江佐真理の小説ばかり読んでます。
江戸ものの、朗らかな気持ちになる逸品揃い。
油通町がもはや2軒向こうのご近所さんのような気がしています。

で、近頃映画になるらしい「雷桜」という本もこの休日中に読んだんですが、なんだかハリウッド映画のようなおとぎ話的スケールでありながら、最後は「天国の口、終りの楽園」という映画のエンディングを思い出してしまうほどの、どうしようもなく味わい深いやるせなさに包まれました。
いい本です。

この人の本のいいところは確実に時が経つところでしょうね。
時の移ろいと言えばそれまでだけど、それどころではないスケールで時間が動くのです。
それが時代物のいいところなのかしら。
気がつくと少年が青年になり、年寄りが死んでいく。

明日、いや今晩に悩み懊悩する今時期のぼくの、その小ささに微笑みを投げかける、そんな心持になれる小説です。
宇江佐に酔いつつ、江戸前そばを手繰り、純米酒に舌鼓をうつ。
ぼくの春よ。
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by fdvegi | 2010-03-22 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

選択だ

このところ長嶋有の小説を読んでいる。
一番最初に読んだ「夕子ちゃんの近道」の世界が、
何故か今も、目を閉じるとすぐに浮かんでくるような気がする。
吹きっさらしの道路、こちらにぼろ屋、あちらにヤクルト。
なんだかそこがすごく心地のいい場所みたいに思える。
不思議だ。

その前まで「河岸忘日抄」を読んでいた。
幾度となく読んだその本の解説は、いつも何を言っているのかよくわからない
鷲田清一が書いている。
そこでの彼は、ちょっとだけ分かりやすいことを書いていて、
何をしてきて、何ができて、何をしたい自分は何者か。
そういう型枠一本槍の今の世の中に触れている。
(それ以外はよくわからないのでもう忘れた)

そのアンチテーゼといえば大げさだけど、
そうばかりでもいられない人間の生理を書いている点で、
堀江敏幸と長嶋有が共通して親しい、とぼくは思う。

「ジャージの二人」の一言にぐっときた。
そうだ。それはいつも遅れてやってくる。
気づいた時には、すでに選んでしまった後なのだ。
そんな感じ。

こんな(面白い)本てどこかで他にもあるのかな、あって欲しいな、とは思わせない、
長嶋有だけが書いてればいいや、となんだか清々しい気持ちにさせられる、
不思議な感慨を抱かせる。
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by fdvegi | 2009-05-15 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

7月以降に読んでみた

実際、あんまり本も読めてなかったんですけどね。
ここのところは、意識してまとまった本の読み方をしてました。
7月8月がとにかく危なくて、9月に一息つく余裕が持てた時に、
何か手を打たねばと、縋る思いで始めたのがこの読書。
ものの見方が変わってきていると思います。
何がどうとは言えませんが、今はずいぶんと楽な感じ。
正解でした。ふぅ。助かった。

順序はだいたい。

 文章のみがき方
 白
 記憶に残っていること
 妻を愛する技術
 モーツァルト 天才の秘密
 疲れすぎて眠れぬ夜のために
 女は何を欲望するか
 態度が悪くてすみません
 街場の現代思想
 私家版・ユダヤ文化論
 先生はえらい
 ためらいの倫理学
 大人のいない国
 こんな日本でよかったね
 寝ながら学べる構造主義
 漢字百話

アメリカにいる頃、「考える人」という雑誌が手に入って、
そこで特集されていたのが内田樹。
養老猛が彼に小林秀雄賞をあげたという特集です。

わからない本が、ある日ふとわかるようになっている。
それは赤ん坊がある日ふと言葉を理解できるようになるのと同じだ。
母親が赤ん坊に話しかけるのを、
赤ん坊が一生懸命全身全霊で理解しようとしているからなのだ。
というような言葉が印象的でした。

一方、養老猛はというと、昔どこかで
「ながら以外で本を読んだことがない」とうそぶいていました。
それに比べて、なんと信用の置けることか。
というのと、そんな人たちの間で知的な(?)やりとりが行われるのが面白かった。

今は、白川静の本を読み始めました。
世界は本当にすごいですね。

高校時代の盟友、宮内君とぼくを分けたのは、
大学時代に彼が一生懸命ミシェル・フーコーを読んだのに対し、
ぼくときたら漫然とムーミンやジョルジュ・バタイユを読んでうつつを抜かしていた、
その確然たる差なのでしょう。
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by fdvegi | 2008-11-13 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

6月に読んでみた

愛と欲望のコスメ戦争
官僚とメディア
しのびよるネオ階級社会
住宅喪失
千年、働いてきました
天皇家はこうして続いてきた
くるねこ
人民元・ドル・円

最初の4冊は面白かったんですが、「天皇家~」と「人民元~」がひどかった。
いや、専門的な評価は知りませんよ。とにかく読み進まない。
眠いか疲れている時に読むのが特徴の通勤読書ですから、
面白くないとページを繰る気も萎え萎えになって、
退屈地獄がズルズルと長引くという、悪循環に陥りますね。

それで新書はますます読みやすい感じになっていってるんでしょう。
わからんでもない。
「愛と~」は、そんな、別に気合いの入った考察は要らんので、
よく知らん業界をリポートしてよ、系の代表格みたいな感じです。

官僚・階級・住宅の3連投が、楽しくないながらも面白かったです。
世の中、物事を決めている人たちは、自分の優位性と絶対的な安全性を確信して、
第三者とか他人とか、そういったものへの逡巡や疑問がなく、
そこで決められた物事を遂行している人たちは、自分たちはけっこう低いクラスだが、
それだけに自分たちにとって脅威にならない事柄ならば大多数にとっても脅威にならない、
と思いこんでやっているんだろな。

なんか、そんな気がする。

今回読んだどの本にも即効的な苦境の乗り越え方は書いていなくて、
そんな提案も見当たらない感じで、
閉塞感のある世界というのは、ひょっとしてこういうことを言うんじゃないかしら。

今朝テレビでやっていた、ブラーザー・トムの母親の言葉が強い印象を残した。
優しいだけでいい。
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by fdvegi | 2008-06-28 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

5月に読んでみた

マンガも込みこみ。

ぼくとポーク
京都・同和「裏」行政
江戸の恋
裁判官の爆笑お言葉集
冬の動物園
天皇家の財布
匂いのフェティシズム
美しい都市・醜い都市
環境問題のウソ
さんさん録
西荻夫婦
京と都
サンカと三角寛
長い道
食わず嫌いのためのバレエ入門

ぼくはひそかに江戸シンパなのです。「江戸の恋」は枯れゆくことの色気にも触れていて面白いです。昔、人に言われて、そういば、と思ったことですが、東京は確かに何だか色っぽさに充ちているんです。言い換えると、年齢や立場に関係なく、フラットな色のやり取りが行われているのかも知れません。そのあたりを踏まえると、「京と都」の人間関係解説がなお面白くなるんではないでしょうか。「京都・同和「裏」行政」とも併せて読むと、街というものがますます底なしの面白いものに見えてきます。そこにはサンカと呼ばれる人もきっと無数に出入りしていたのでしょう。色んなものが漏斗のように収斂されて今の街がある。その今も収斂の過程にすぎない。そんなイメージが湧いてきます。そこには把握しきれない様々なものも含まれているに違いありませんが、「環境問題のウソ」は、基本的に全部認識可能もしくは認識しているものがすべてで、現在が模範、だから変化は悪、という行政っぽさと、その行政っぽさにメディアが無批判に乗っかっている様を淡々と描いている感じです。それはもはや小気味よさを通り越して怖くなります。

さて、明らかににおい嗜好が強いと思われるぼくとしては、「匂いの…」はその正体というか理由、発展的解説に合点がいき、納得して、感心してしまう、心地よい読書でした。例えば、ムスクが官能的な匂いなのではなく、官能的な匂いにムスクがたまたま似ているというのは、確かにその方が自然です。うん。確かにそうだと思う。そしてぼくはますます嗅ぐのでしょう。「江戸の恋」のあとがきにも、匂いにふれた印象的なくだりがあり、まち、ひと、におい、の絶えない時間相関連環の中にひょいと置かれたような、そんな気分の5月でした。
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by fdvegi | 2008-05-29 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

さようなら

農林水産省での就職活動中、個人面談の相手をしてくれた課長補佐が、
「食料の自給自足なんて馬鹿げている。これからは安定した外交の強化で、
国際分業体制を確立していくことの方が重要」と言って、
当時、「自給自足」や「国土」といった言葉へのノスタルジーに駆られた
熱血青年だったぼくの度肝を抜いた。

その衝撃を引きずっている間に官庁就職に失敗し、
あれやこれやで今はアメリカなんぞにいるわけだから、
本当に人生というのはわからない。

リノにいる間に久しぶりに本を読みました。「日本の食と農」。
あぁ、やっとここへ帰ってきた。
と、ぼくは思いました。
ぼくが一番熱かったのはあの時で、一番勘違いしていたのもあの時だったなぁ。
その、勘違いしていた自分、を冷静に認められる自分。28歳。

残念ながら、あれから農業からは手を引いているけれど、
「自給自足」とか「国土」とかってキーワードでぼくがしたかったこと、
そして、したいことというのは、たぶんあんまり変わっていない。

何度でも言うけれど、ぼくは東京が嫌いだ。
何がそんなに嫌いなのか、それもようようはっきりしてきたような気がする。
一年間暮らしたことと、この前に読んでた「東京の果てに」と、今回のこの本を読んで。

あまりにも単純な物言いだけど、
そこが人が住むために設計された街ではなくなっているからだったんだね。

今この町で、ぼくは遠い東京を思っている。
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by fdvegi | 2007-06-19 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)

ぼくは友達がいなかったので成人式に行きませんでした

川口駅前を成人式嬢たちの白いモコモコが綿毛のように舞っている今日でした。

何がすごいって、松屋浅草店という微妙な百貨店の微妙な本屋コーナーで
小川国夫の新作「夕波帖」を発見したのです。
もう新作は出ないだろうなと思っていただけに、驚きと嬉しさと、それと不安がない混ぜです。
なにせ帯には「洒脱なユーモア感覚・・・」とあるのです。
「小川国夫」と「ユーモア」!?
そして作者近影の、いかんともしがたい怖さ。。じきかも知れない。
とにかく嬉しいです。

*お詫びと訂正*
先日お伝えしました「The Fast and the Furious: Tokyo Drift」ですが、
アマゾンで調べたら「ワイルドスピードX3」という名前になってました。
しかも買ってみたところ変な吹き替えが入っていて素敵度激減です。残念。
早急に飛行機に乗るなりしてアメリカバージョンを堪能していただきたい。

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by fdvegi | 2007-01-08 00:30 | 本を読んでみた | Comments(2)