先日遊びに来た両親からメールが届いた。
「口をポカンと開けるな。閉じろ」と。 鼻が悪いものだから、昔から気を抜けば基本口が開いていて、 それはそれはたいそう間抜け面なので、度々再々注意されてきたものだ。 今回も運転中のぼくのあまりのバカ面ぶりを見て、 彼らとしては「これはいかん」と思ったのだろう。 年をとってつくづく思うのは、指摘する難しさと、注意される貴重さだ。 人間30才にもなると、そうそう滅多と注意されることもなくなるし、 こちらとしても注意や指摘をしづらくなってくる。 本人としてはそれを受容と受け取るだろうし、 実際、キャラの確立というのは若い頃にそうして行われてきたに違いない。 良きも悪きもすべてひっくるめて素晴らしい個性だった。 そして、若い個性というのは、日々ビリビリ受ける愉快やショックや何やかやで 変化を遂げる可能性を常々秘めていたものだと思う。 けれど30前の今になって思うのは、 個性というのはほとんどもはや完全に確立されていて、 確立されてしまった個性というのは時に手に負えない滑稽さになってしまうんだな、 そして我らはそれを放置する、という何だかちょっとした悲しみ。 大人の悲しみ。 そういう人たちを見ていると、他人のぼくが口を挟むことではないし、 それ以前に自分こそどうなんだ、というところだがとにかく言うとすれば、 ひとこと、憐れ。哀れ。 どっちだ? 滑稽と悲惨。マン。ママン。 だから、すぐにカッと来てしまうぼくではあるけど、いや、むしろそれだからこそ、 願わくばいつまでも注意してくれる人を持ちたいものだし、 注意されるスキというか、やわらかさというか、甘さというかな、 そういうものを持ち合わせてないといけないな、と思うのでした。 なんて、授業中に下書きしてる俺。 誰か注意して。
by fdvegi
| 2007-09-26 00:30
| 北米上陸
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