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ようやくの水入

クチュクチュバーン」という小説を読んでたんですが、これはすごい。
買いです、買い。絶対に買い。
もっと真剣に、熱っぽく評価されんとあかん一冊です。
アートでした。まごう事なきアート。
なんか深遠な、哲学的テーマが隠されているのかも知らんけど、
ドドーンと来る感じ。
まいったー、というほか言葉も態度もない感じ。
それはアートというんじゃなかろうか。いうはずだ。いうだろう。

ハリガネムシ」が芥川賞をとったのは、「ハリガネムシ」自体のよりさらに、
きっと選考する側に「クチュクチュバーン」であげそこなった後悔があったはず。
などと深読みしてしまうくらいこれはすごい。圧倒。

「クチュクチュバーン」と同時にデビューし、
結果「クチュクチュバーン」をしのぐ形で芥川賞をもらった「猛スピードで母は」の
長嶋有は、いつだったかどこだったか新聞紙上ではなかったなと思うけど、
自分の受賞か出版よりも、「クチュクチュバーン」の出版に行間を割いていた。
それが印象的だった。
だけどそれは正しい思う。というか、その心根がなんだかわかる。

さて、明日からようやくラオスです。
生き返ってきたいと思います。
by fdvegi | 2006-09-16 00:30 | 本を読んでみた | Comments(0)
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