砂漠の砂の波紋のように

安藤忠雄の建物って兵庫県立美術館と大山崎山荘美術館の新館しか知らんけど、
どちらもカドカドした壁があり、
そのイカツイ壁の中に海やゆったりした円形の空間がある、
というパターンのように、なまくらど素人のぼくには思える。

それは何?
侘びさび?

NHK大河の「秀吉」で、
千利休が垣根の椿の花を全部切り落とした上で、
茶室の一輪挿しに一つだけ生け、
それで侘びさびを演出しているのを秀吉が激怒していたけど、
なんだかそんな感じがしてしまう。無粋か?

京都駅ビル顔負けの威圧感ある外観や、あるいは
閉所・高所恐怖症でなくとも空恐ろしくなってしまうような狭く長い地下への階段は何?
ギャップの演出?

何にせよその威圧感は首肯できん。
ぼくは清春白樺美術館が好きだ。

ところで先日、大山崎山荘美術館へ行ってきた。
驚いたことに、あんなところ(大阪京都間の山の中)でルオーに会った。

最近は、内部選考での落選というか、意味不明の質問内容がたたって
じっくり考えるといったことがまともにできない日々だけど、
「聖顔」とのまったく意図しない遭遇は、それでも幾分気分をやわらかにしてくれた。
帰ってから、カーテンに隠れたままにしてあった白樺美術館の絵ハガキを移動した。

妊娠して以来体調を崩し、長い間休んでいた友人が
これから本格的に産休・育休に入るから、という理由で誘ってくれた。
昨夜久しぶりに会った彼女はなんだかずいぶん肌がきれいになって、
お腹が目立つのとは別にしゅっとやせてきれいになっていた。

食事して、お茶を飲んで、水を飲んで、もう一回お茶を頼んで、と
お互いどうもお開きを持ちかけられない感じは
これまでの長い空白と、これから始まる更に長い空白と、激変する環境のせいに違いなかった。

11時を回った頃、さすがにだんなさんが迎えに来た。
話には聞いていたけど実物はさらに柔和な彼と彼女が、
当然だけど、それでもなお驚かずにはいられないほど馴染んでいる姿に
ぼくはこれまで感じたことのないタイプの途方もない安心感と信頼感と、
本来ならそれと相反するはずの疎外感を抱き、
心なしか意気込んでいる風のだんなさんに最後にちょっとだけ意地悪するつもりで
彼女のお腹をいとおしく撫でた。

二人の子どもが無事産まれますように。
素晴らしく美しい世界ができますように。
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by fdvegi | 2005-11-25 00:30 | 京都在住 | Comments(0)
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