天狗と牛若丸で有名な鞍馬です。 鞍馬の火祭でも有名ですが、そんな鞍馬に火伏の神様である愛宕灯籠があるのはなんだか不思議です。 1基は二ノ瀬と同じ木製でした。 鞍馬というと、駅からそのまま鞍馬寺に行って、頑張って歩いて貴船に回って電車で帰る、あるいはその逆、というコースが一般的に浮かびます。 貴船が、駅から貴船神社までほぼ一貫して観光的意志に貫かれているので、それと同じように鞍馬も駅から寺までの世界がいわゆる鞍馬かと思ってしまうのですが、なかなかどうして、鞍馬には駅とか寺とは異なる、古い細道に沿った静かな町並み、ローカル鞍馬がわりときれいに残っています。 灯籠はその細道に沿って残っていました。 いずれもお札箱があるので、お札を納めていたということでしょう。 鞍馬寺から愛宕神社まで、試しにグーグルマップで調べたところ25.2km 、徒歩で6時間17分と出ます。往復すれば単純計算で12時間。 同じルートが過去にもきれいに整備されていたとは考え難く、山あり谷あり、いくら早くても1泊2日の強行軍ではなかったかと思われます。 持ち帰ったお札をお札箱に収める恍惚感や達成感、そして各家に配られた「阿多古祀符・火迺要慎」のありがたみたるや、とてつもないものだったに違いありません。 いや待て、ん? 212_に「岩神大明神」とあります。灯籠の形といい、お札箱といい、どれも見た目があまりにも愛宕灯籠っぽいので思い込んで写真を撮っていました。 家に帰って初めて気が付いたんですが、ひょっとして愛宕灯籠じゃない? そう思ってよくよく見てみると、213_にも最初の文字として「石」が見えます。「愛」より「岩」に近い。 実は、鞍馬にいる間にも「岩神」に気が付いて撮らなかった灯籠が一つありました(こうなってくると撮り直しに行かねば)。 つまり、ここにあるのはすべて愛宕灯籠ではなく、いわば「岩神灯籠」ということでしょうか。 そして、211_も岩神灯籠の一つとしてここにあるとすれば、まったく同じ形状の二ノ瀬の木製灯籠たちも愛宕灯籠ではなく岩神灯籠という可能性が浮上してきます!むむむー! 巻頭言に書きました「したかった事」その3に照らすと、愛宕勢力圏のまさに境界部分ということになります。ミステリアスです。 岩神神社ってイマイチ聞いてことないし、確認できてません。 誰か何か教えてください。 左京区、最後の最後になってスリリングになってまいりました。ドキドキ。
by fdvegi
| 2017-08-28 00:30
| 京都在住
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