コンケン出張

コンケンへ行ってきました。
2週間前のことなのに、もはや大昔のように思えるのは何故だろう。
c0072352_22595111.jpg
シンボルのお寺。9層構造で、上からは町が一望できます。

東北部イサーンの主要都市です。
タイには多分いくつかの主要都市、日本でいうと関西の大阪、東北の仙台、九州の福岡みたいなのがあって、コンケンは東北地方におけるそれです。
先日行ったチェンマイは北部のそれですね。
大昔に王朝があったこともあって古豪という感じ。

一方、コンケンはというと、大貧困地帯イサーンへの国家としての意思といいますか、責任の表れとして造成・開発された威信の都市と言えるのかもしれません。
(←特に根拠はないんですが、たぶん。中心部なんかはタイらしからぬ直角の区画と袋小路でない道で作られ、大学も政策的に作られました)
c0072352_22581029.jpg
ホテルからの眺め。手前の方は地味に置屋風です。貧しいのです。

なんて前置きはさておいて、コンケンといえばやはりイサーン料理です。
有名なソムタム(青パパイヤのサラダ)やガイヤーン(鶏の焼いたの)は実はイサーンの料理なのです。
今回の出張にあたって先方に一つだけお願いをしまして(普通はまずしない)、それが「ソムタム、ガイヤーン」。
つまり、(お客様用のきれいな)食事を振舞ってくれるという申し出に対して、地場のもんにしてくれ、と。さらに言い換えるなら、「寿司と天ぷらでお迎えしますよ」に対して「もんじゃを食わしてください」というようなもんです。

そんなわけで先方もノリノリ。
うまかったー。
c0072352_22561341.jpg
真ん中がガイヤーン。とり一羽分です。一人に一羽出してもらいました。
左はタケノコのお浸しみたいの。うまい。右はラープ。辛い。辛さこそイサーン。
他にも色々出してもらったのに食べることに夢中で、情けなや。


プレーンなソムタムは普通「ソムタム・ターイ」といいます。タイのソムタムってことです。
しかし、ここらには「ソムタム・イサーン」がありまして、普通のに比べて辛いというか甘味がないんです。砂糖が入ってないんですって。
そして、かかっている汁からは発酵したにおい。
写真のタケノコの汁もそうですが、発酵技術が用いられています。
勝手な想像ですが、発酵させておいた方が日持ちするんでしょうね。

そして、辛さの秘密は、一つは気候です。
とにかく暑くて暑くて、灼けつく暑さという言葉を3倍暑くしたような激烈な体感。
その中で、基本的に農業を行うわけですから、一定以上の辛さでパーっとするようなものを食べずにはやってられないのでしょう。
そして、辛さでマヒをさせたり体をごまかすことで、量を抑えていたのではないかと。
c0072352_233293.jpg
これも有名なお寺だそう。大きな池があって、でっかいナマズがいました。

そんな風なことを事前に想像していましたが、現地へ来るに及んでいよいよ確信に近づいたような気がします。
洪水のあおりでバンコクからの車がグッと増え、渋滞が起きるは、大学構内は車で溢れ返るは(臨時駐車場にしている。でないと街なかだけでは受入れ切れない)、新興住宅地ができたかと思えばバンコクの金持ちの投機買いで値段がつりあがり地元民には手が出ないは、本当に大変なところです。

しかし、仕事で訪ねたコンケン大学の職員さんが(教員じゃない)、本当に英語はきれいだし話せば話すほど非常にスマートで、地方の知性にお目にかかった気がしました。
聞けば、東北部の中でも貧しいと言われるシーサケート県出身のコンケン大学卒業生だそうで、知人友人からバンコクの話を聞くにつけ(当然、首都へ出ている人間が非常に多い)、あえてコンケンに残った自分の選択の正しさを確認するそうな。

結局小説はかなり嫌いになった池澤夏樹のいうところの「市井の賢者」というのはこういう人かな、と。
そういう国には悲観・悲嘆よりも希望の方がふさわしいんじゃないかと、何だか久しぶりというか初めてというか、タイの見方がちょっと変わった気がします。
同業者としても痛いほどの刺激を味わった1泊2日の旅でした。
[PR]
by fdvegi | 2011-11-20 00:30 | 東南アジアなん | Comments(0)
<< 隣国へ11 バングラデシュ再訪 秋の大味、乾季ですから >>