アマリーカ

昨夜は見るでもなくテレビを消すでもなく、
ダラダラとスパイダーマンにチャンネルを合わせていた。

すると、どういうストーリーでそうしているかわからいないけど、
悩み深そうな主人公が祖母の家を訪ねてくるシーンになった。
古式ゆかしい、決して高級ではない、木造の家々の間の影の中を、
主人公が重たい足取りでこちらに歩いてくる。
祖母は庭に家財一切を持ち出して、引越しのための荷造りをしている。
近所の少年が手伝っている。

アメリカ人の故郷って、ああなんだろうな。と思った。
芝生と白い木の家、年老いた家族、家族ではない近所の誰か。
くたびれて帰ってくる場所として確実にそこにあって、
悩める者は正面からではなく裏庭から入ってくる。
そういうアプローチが用意されているのだ、ああいうところには。
元気な人は正面に車を乗りつける。
そこにいる人はいる人で、苔のようにそこにいるのではなく、
妙に生き生きと活動している。

アメリカにはそういう原風景があるんだと思う。
胸がキュンとして、グッときて、グルグルとなった。

そういえば、スパイダーマン2、前にどこかで見たと思ってたけど、
あれはロッキー家だ。
ロッキー家の居間でベッキーのコレクションを見たのだ。
木造の、100年前から建ってる家。シダーのデッキ。手作りのブランコ。
夏の日差し。芝生を濡らすスプリンクラーの水。
住宅街を縫うように続く大学への道。

ジェニーとデイビッドに手紙を書こう。
結婚式の写真を添えて、遊びに行きたいと書き添えて。
早く早く。夏に先を越されぬうちに。
すべてがリセットされないように。
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by fdvegi | 2009-03-23 00:30 | 京都在住 | Comments(0)
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